IMPRESSIONS
吹雪、転倒、ブラックフェアリー
その日、九頭竜川は朝から吹雪に見舞われ、川に入った時には雹まじりの雪が吹き荒れていた。こんな悪天候だったが、釣りを止めて帰ろうとは少しも思わなかった。
吹雪の中、プールの右岸からキャスティングを開始した。水量は雪代前で少なく、川底はぬるぬるして滑りやすかった。何投目だったか、シュートした後にロッドを自分の左側に持ち上げた瞬間、不覚にもそのまま転倒。水温は4度。気合いが入っていなかったらとても耐えられるものではなかっただろう。それでも午前中は濡れたまま釣りを続けた。状況はあまり芳しくないようで、戻ってきた友人とともに車に引き返し、とりあえず洋服を乾かして出直すことになった。
さすがに戦意喪失状態である。が、幸運にも悪天候のおかげで、他の釣り人がめげてみんな引き上げてしまっている。午前中は人がいて入れなかったプールにも、今は誰もいない。チャンスとばかり、友人たちは川に入った。いつもは私が一番先に川に入るのだが、この時は転倒のショックが尾を引いて一番最後になった。
瀬の頭に立って、友人が釣り下るのを待つ間、どのフライにしようかとあれこれ結んでは換えていた。アクアマリン、スティングレイ、ブラックフェアリー…。川に入る時はちょうどブラックフェアリーが巡ってきたのでそのまま釣り始めることにした。
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