ティルセットのシブシブ・サーモン
車止めから川原をしばらく歩いて、ティルセットの左岸に立つ。先週に増水したといっても水はやはり少ない。バレンティンが言っていたようにフローティングラインをセットし、リーダーは夜だから太目の−6Xとした。ローウォーターのフライボックスを開け、いったんグリーンワスプを手に取ったが、川を良く見ると去年とほぼ同じで、深い所は黒く見え、岸に近づくにつれて茶色を経て黄色くなっている。ここはエムシュリンプの出番だろうと#8をリーダーに結んだ。
ローウォーターの定番どおり、速い流れの対岸すれすれにフライを落としていく。ロッドはSS1712D Limited
Hard Action、1712Hだ。ローウォーターでは本来出番がないロッドだが、今年に入って一番練習で使っているロッドであることと、何よりもそのティップの強さゆえループが乱れにくいことが一番気に入っている。つまり近距離でもアキュラシー性を重視すれば、このロッドに敵うものはないのではないかと考えている。
対岸すれすれに投げた3投目、フライが流心を過ぎる直前、リールが静かに逆転を始めた。「サーモンだ。」かすかな振動が続いている。沢田さんが6月にweb上で報告したような魚で、いわゆるシブシブ・サーモンだ。少しずつ、少しずつリールが逆転する。しかしその勢いは誠に頼りない。そろそろいいかなと1分ほどしてからロッドを岸に向けフッキングに入ると、なんとフライはあっけなく水中からすっぽ抜けてきた。「あーあ、まだまだ早かったのか。」それから無我夢中でフライの流れが悪くなるまで、プールを下りながら投げ続けたが何も起こらない。ムービングしているサーモンは行ってしまったのだろうか。 |