TROPHY CLUB

2004ガウラ釣り紀行 Atlantic Salmon 5.9kg!


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大増水のブリッジプールを釣るフォアマン。2人で釣れたのは小さなブラウンだけ。



サーモンに翻弄される

ホームプールでそれから一時間ほど粘ったが後が続かないので、サーモンが通過したかと思い上流のニュープールに行くと、フォアマンが1匹ランディングした後だった。やはりサーモンは来ているのだ。フォアマンもさすがに疲れたらしく、お互い一匹づつ釣ったので少し休憩しようということになった。考えてみればこれがまた間違いだったのかもしれない。

昼の12時からはビートBであり、その前にもう一度ホームプールを見に行くと、他のアングラーから11時ごろサーモンが通過するのを見たと聞いた。するとレナに着くのは13時頃かと勝手に予想をつけた。そして13時、レナプールに立つ。しかし天候がまた変わるのか凄まじい風が吹いており、水面が波立っている。そのせいでフライが思うようにターンしない。何とか工夫しながら投げ続け、ようやく樅の木の前まで来ると予想通りにその20m程下流でサーモンがジャンプした

「よし、来た」とラインを投げる。フライラインは予定通りの軌跡を描いたが、あまりの強風のため1.5m程まで詰めたにもかかわらずリーダーがうまくターンしない!格好悪く落ちたフライのすぐ下でサーモンがまたジャンプ!やはり落ち方の悪いフライは無視された。

時間の読みも場所もすべてうまく行ったのに何と言うことだ。それから12時間、レナに張り付いた。むきになって投げ続けたがこれも間違いであった。この間上流のラングワではフォアマンともう一人がそれぞれサーモンを釣り上げていた。聞くと風が止んでいる一瞬にうまくフライが深みに届き、その時だけサーモンが食い付いたという。

ラングワでもこの水位なら魚が止まるのだ。この失敗を期に歯車はどんどん狂って行く。キャスティングも乱れ、選んだフライにも全く自信が持てなくなって来る。しかしいくらなんでも、もう少し魚が見えていいはずだ。結局レナで見た魚はあの無視されたものだけだったし、ラングワで釣ったフォアマンも全く魚を見ていないという。




大増水の後は一気にここまで減水。川は生きている。しかし、ちょっと激しすぎやしません?

木曜日、金曜日、土曜日の午前中と魚が見えない日が続く。フォアマンと共にブリッジプールとレナは時間いっぱい粘り、他のプールも体力が許す限り釣り渡る。しかし他のアングラーも釣れていない。ブリッジプールとレナに良い時間に入った人だけが釣れ、それでも一日2本程度である。おかしい。サーモンが来なくてもこの状況だったらグリルスが来てもいいのに。本当にサイモンが言うように魚が少なく、移動が早いのだろうか。NFCのギリー達に聞くと、フォスではフレッシュが釣れているという。つまりあの増水によって海からガウラには来ているのだ。水位が下がったのに魚は何故かすぐにはフォスを越えようとしない。そういえば去年もフォスより下流のルンダモに魚が溜まって、上流にはなかなか上がってこないという話を聞いたことがある。

幾ら釣れないからと言って、フライが水に着いてなければ可能性はゼロだ。体に鞭打って土曜日の夕方、ロングプールに立つ。水位はもう50cmを切っている。火曜日のハイウォーターが嘘のようだ。そこでやっとサーモンの群れに遭遇する。しかし体色は茶色か黒、つまりカラードフィッシュだ。カラードはなかなかフライに食い付かない。フローティングラインの先につけたダブルフックのグリーンワスプも、去年はあんなに自信を持って使ったエムシュリンプもことごとく無視される。キャスティングも乱れている。もう止めようか。

へとへとになって川原に戻り、けだるく寝転がりながらフライボックスを覗くと、超ローウォーターの時のためにと、#1のプラスティックチューブに繊細なマテリアルを巻いたブラックフェアリーが目に留まった。あまりにも弱々しいので今まで使うことがなかったが他に何の考えも浮かばなかったので、これを‐4Xに#8のフックをつけてセットした。それと同時にキャスティングも見直した。釣れないで疲れているため悪い癖だけが出ている。むきになっていいラインを投げようとフォルスキャストの段階から力んでいる。それではいけない。

自分の場合、フォルスキャストはループが出来ない位のいい加減さで丁度いいのだ。ティップが弧を描くようにロッドを振ってピックアップし、バックキャストを高くスロースピードで上げる。シューティングだけ早く振る。するとフライは水面を叩く。やっと思い出した。これでなくちゃ。




何となく気分が少し晴れた10投目、とうとうサーモンがフライに食い付いた!しかしこういう時に限って例のシブシブフィッシュである。1分ほど待ち、下流に3メートルほど下がってからフッキングに入ったが、やはりフライはすっぽ抜けてきた。釣れてないから待てない。去年は7分待てたのに。あるいは下流ではなくてまっすぐ後ろ、つまり岸側に下がればラインの角度が良くなったのかもしれないとも考えた。待てよ、去年はもう一度食い付いてくれたよなあ・・。頼むからもう一度と、その後4時間もロッドを振り続けたが、振り向いてくれる魚はいなかった。

そして最終日。往生際悪くまたバレンティンに頼んで日曜日のフリーになったビートを釣る。減水ですっかり浅くなったレナプール。一点に立ちフライを投げ続けていると又カラードフィッシュの群れがやってきた。しかしフライを何に変えても止まらない。そのうち邪魔だと言わんばかりに、サーモン達はフライラインをジャンプして通り過ぎる。こんな時はタイプUと大きなフライが効くこともある。しかしベストのポケットには替えのフライラインが入っていない。極度の疲労で忘れてしまったのだ。終わった。2004年のガウラは2本で終わってしまった。最後は本当にサーモンに翻弄されてしまった。

That’s Salmon Fishing!

幾ら魚が少なかったとはいえ、帰国してから冷静に考えると初日のブリッジプールと、最後のロングプールの失敗は明らかにミスである。そして終わってからだから考えられることではあるが、プールの選択、釣る時間も間違っていた部分が多い。そして去年はカラードを2本止めたが、それはたまたま止まってしまっただけだと思い知らされた。 

当たり前のことだが、未だサーモンフィッシングの何も分かっていなかったんだとつくづく思う。まだまだ駆け出し。
来年に向けてフライも一から作り直そうと考えていると、フォアマンからメールが来た。「お前みたいにしゃかりきな奴と釣りが出来て楽しかった。二人ともあまり釣れなかったけど。これもThat’s Salmon Fishingさ。」

“That’s Salmon Fishing” なんて言うにはまだまだ早いと思うけど、一言で言うとそういうことなのか・・・。


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