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チャンスを目指して
昨年、中学3年の秋、翌年高校生になったら、50cmオーバーのヤマメをフライで釣りたいと考えていました。これまで、地元の大川で、50cmオーバーのヤマメを何本かルアーで釣った経験のある僕は、父のすすめで、前橋のS先生にフライキャスティングを指導してもらうことにしました。
初めて9'1"のプリミエールで基礎キャスティングとダブルホールを練習。高校受験に成功したお祝いにと、父はSS
9509 FとSDアバディーンをプレゼントしてくれました。卒業式の頃からレッスンで習ったシューティングヘッドの投げ方を忘れないよう、一ヶ月間毎日練習し、実釣レッスンでウェットフライの釣り方も学ぶことができました。地元の大川で、ウェットフライで50cmオーバーのヤマメを釣るという目標が、何とかなりそうな気がしてきたのはこの頃です。
4月から5月の水量の多い時期は、1インチのチューブフライを使ったパワーウェットでいくつものポイントを攻めましたが、ハヤと小さなヤマメしか釣れませんでした。水量の多くなる6月からは、イブニングライズを狙って地元の川へ毎夕足を運びました。
6月19日、土曜日。その日はアルバイトから帰って疲れていたのですぐに寝てしまいました。ところが前日に雨が降って、川が増水し、コンディションはベストでした。父に「川へ行こう」と誘われたのですが、疲れていて最初はためらいました。しかし、大物釣りはチャンスと運で、いちかばちかの勝負です。これを逃してはならないと思い、しぶしぶでしたが、父と川へ出かけました。
川に着いてみると、うっすらと濁ってだいぶ増水していました。さっそく川に入り、アバディーンに買ったばかりのSU67のリールをセット。フローティングラインにスーパーテックリーダーの12フィート、2X。ドロッパーにはTD2(サマースプロート)#6に巻いたマドラー・ミノー。リードフライにはSL2(シングル・ローウォーター)#8に巻いたグレートセッジを結びました。
いつもの瀬頭に立ち、レッスンで習った通り、下流の斜め対岸に向けてフライをキャストし、ダウン・アンド・アクロスで釣り下ることにしました。
増水もあって、プールの頭からしばらくは流速が早く、フライの流れ方が早すぎるせいか、魚のアタリがまったくありません。20mほど釣り下ったところで、対岸の流心の流れが遅くなり、中央が深く、全体的にゆるい流れに立った時、大変なことが起こりました。
この場所は、キャストしてすぐはフライが流れを横切り、ラインに程よいテンションがかかるのですが、すぐに流れの緩い場所にフライが入ってしまうので、ロッドを少し上下に動かし、魚を誘っていました。
その時、突然ドーンというアタリとともに、リールが悲鳴をあげ、ラインが勢いよく下流に引き出され、とうとうバッキングまで引き出されてしまいました。必死にこらえてリールを巻きながら50〜60mほど下ったところで、やっと魚が止まり、その場で20分ほどやりとりを繰り返しました。ようやく魚が近づいてきた時、初めて大きなヤマメだということに気づき、あまりの大きさにびっくりして、ネットを出すのも忘れてしまうほどでした。
やっと手中に迎えたのが、丸々と太った54cmの大ヤマメでした。魚体にはまだうっすらとパーマークが残っていて、とても綺麗なヤマメでした。
このような魚が釣れたのも、一から指導して下さったS先生を始め、周りの仲間の皆さん、そして父のおかげだと思っています。感謝の気持ちでいっぱいです! |