
LunnがLunn’s Particular(ランズ・パティキュラ)を製作したのは1917年。
その時点で米国産のRIR(ロード・アイランド・レッド)が彼の周辺に普通に飼われていたのだろうか。RIR(ロード・アイランド・レッド)が誕生した年代からすると、それはちょっと考えにくい。
だとすると、残されたパターンリストに記述されているRIR(ロード・アイランド・レッド)は、実際のRIR(ロード・アイランド・レッド)という品種の鶏ではなかったのではないか、という疑問が出てくる。
それを推測させる事柄が二つ有る。
一つは、マテリアルとして見たRIR(ロード・アイランド・レッド)の特徴である。
RIR(ロード・アイランド・レッド)は大型の鶏で、色は通常ダークブラウン。
このハックルを使用したことのあるタイヤーなら、直ぐにわかることだが、ネックに生えているハックルの密度が薄く、ファイバーが長いうえに小型が少ない。また、芯が硬くてもろく、ボディに巻くと滑らかにならないだけでなく折れやすい。
つまり、テール材として使用する以外、小さなドライフライを巻くには全くと言っていいほど使えるところがない。
ところが、マテリアルとして明らかに不向きであるにも拘わらず、RIR(ロード・アイランド・レッド)はLunnの作品に頻繁に登場する。
Lunn’s Particularの場合、フックサイズは#15、 Houghton Ruby は#16、その他、 Sherry SpinnerやWinged Capererはサイズ#14で、パターンリストにはこれらにRIR(ロード・アイランド・レッド)のハックルを使うと記されている。
RIR(ロード・アイランド・レッド)の父親はイギリスに居たBlack Breasted Red Malay Cockだったことから、このBlack Breasted Red Malay Cock、もしくはそれに似た鶏をRIR(ロード・アイランド・レッド)として扱った可能性もあるが、RIR(ロード・アイランド・レッド)の羽根の硬さはRed Malay由来の性質であることから、それも考えにくい。
つまり、LunnはRIR(ロード・アイランド・レッド)ではなく、他の鶏を使用していた可能性がますます高くなる。
--つづく--
©KEN SAWADA
2012-12-05

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