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'07  感動の出会いでした ヤマメ 41cm!
長谷川 俊哉 (はせがわとしや) 神奈川県在住  Toshiya Hasegawa in Kanagawa 【Japan】
フライフィッシング歴18年 / サクラマス歴3年
Toshiya Hasegawa Yamame Trout
かっこいい鼻曲がりのオス、41cm。シーズンの苦労が全部吹っ飛ぶ。
MY TROPHY | MY RECORD
魚種 Species ヤマメ Yamame Trout
体長 Length 41cm
体重 Weight 計測せず
フライ Fly & Hook Size ピーコッククィーン on TD2 Summer Sproat #6
ロッド Rod KS SF SHANNON
リール Reel KS SU 78 Neptune
フライライン Fly Line KS SD DT-7-IF
釣った日 Date of Catch 2007/09
釣った場所 Place of Catch 本流
IMPRESSIONS

2007年シーズンの開幕は弟のサクラマスで始まった。

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しかし、気が付けば本命のバラシ1回のみでサクラのシーズンは終わってしまった。

今年からは中禅寺湖通いを捨てて本流のヤマメをメインに狙う事に決めていたが、ホームグラウンドの桂川はベストシーズンのはずなのに今ひとつパッとしない・・・。   

沢田さんにアドバイスをもらいにお店に行った時に「釣れない釣りを続けない!」の深い意味を知り、別の川への釣行に切り替える事にした。しかしそこでも、弟がたった2回目の釣行で46cm!と言う、フライでは記録的なサイズのヤマメを釣り上げ、正直自信を失いかけていた。

その日の帰りにプロショップサワダに立ち寄った際、沢田さん、MARY ANNEさんらと釣り談義に花が咲いたが、勢いに乗れない自分が歯がゆかった。

家に戻り寝る前にメールをチェックするとMARY ANNEさんからのメールが届いていた。弟への祝福かな?と思っていると、なんと自分への励ましのメールだった。「悩んでも釣れない、それでも悩まなければならない、そう言うシーズンもあります。ならば悩んで悩んで悩みぬいて結果を出して下さい。」と。

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だがその後は2人とも大した釣果は上がらず、そんな時知り合いのF氏と偶然川で出会う機会に恵まれた。氏とは三面川でもご一緒したことがあるのだが、その日のイブニング後、夕食に誘われ、釣りの話で大いに盛り上がった。我々兄弟の釣りに対する情熱や価値観に共感してくれたのか、この川で大ヤマメに出会うコツを幾つか教えて下さった。

それを聞いてからはそのコツを実践することに注意し、結果にはあまり拘らないようにした。またタックルに対する考え方にも大きな影響を受けた。その甲斐あって8月の終りに38cmの鼻曲がりの雄をキャッチする事が出来た。まさに氏のお陰である。

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そしてその翌週、週末にかけて急に水位が上がってしまい、釣行断念か?と思われたが、シーズンは残り少ない、駄目もとでも行くしかない。目指すポイントには何人か先行者がいた。皆、考える事は一緒だ。3箇所目でやっと誰も居ないポイントに入る事が出来た。

水位が高いのでダブルでやろうとロッドを手にすると、「あれ?なんで4ピース??」よく見るとグリルスを持ってきたつもりが何故か桜スペイ・・・。ラインは#10迄しか持っていない。なんとお粗末な・・。こんな事は初めてだ。人がロッドやリールを間違えた話はよく聞くがまさか自分がこの失態を犯すとは・・・。

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仕方が無い、手持ちのシングル最強のシャノンで行くことにする。シンキングヘッドを使えるロッドではないのでラインはアイスフローティングで行こう。覚悟を決めていざ川へ。自分がプールの中程から先行し、弟はダブルで釣るのでプールの頭から釣り始めることにした。

実釣開始後、直ぐに2本掛けるが連続でバラシ。先週の勢いを借りて一気にスパートしたかったが折角のチャンスを物に出来ないどころか、後から流す弟にも迷惑を掛けてしまった。しかも2本目にバラしたのはかなりの手応えだった。悔しい!

気を取り直して釣りを再開するがアタリが無い。やはり2本続けてのバラシで魚を警戒させてしまったか・・。

プールの中程を過ぎ、段々と開きに近づいて来た。先程まで緩かった流れが徐々に速くなって来ている。フライは先程よりも生き生きと泳いでいるはずだ。この辺りでもう一回来てくれ・・。祈るように流し続けた。

「ジージー」と重々しくリールが逆転した。ゆっくりと、だが止る気配は無い。先週の魚と同等かそれ以上に思えた。ロッドの角度は申し分無く、後は止まるまで何もしない事だ。

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程なくして魚は止まった。満を持してのフッキング。今度は上手くいった。相手はゆっくりと上流に上りながら、所々で流心に突っ込もうとする。それをかわすと今度は底にへばり付く。何度かの対峙で魚も流心に突っ込むパワーは無くなったようだが、なかなか浮いて来ない。何かに突っ込まれたか・・。それとも遊んでいるフックが何かに絡んだか・・と思うくらい、動かない。

素晴らしいファイターだ。シャノンのバットがここまで曲がるのは初めてだろう。だが、いざ勝負に出ると、魚に負けないパワーがまだ残っている。完全に魚をコントロール出来るのには驚くばかりだ。最後はネットに簡単に誘導出来た。

薄暗い中、ネットの中の魚を見た時、間違いなく40cmオーバーを確信した。岸に戻り、ストリンガーに魚をつなごうとした時、カッコの良い曲がり方をした鼻と、下顎には鋭い牙が生えているのが見えた。振り向くと丁度正面に弟が釣り下って来ていたので、そのまま残りを釣ってもらった。

光量が十分とはいかなかったが至福の撮影タイム。今までの苦労を一気に吹き飛ばしてくれる素晴らしくカッコの良い顔をした雄のヤマメだった。

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この魚に出会えたのはもちろん嬉しかったが、それ以上にF氏やその仲間たちとの出会いも忘れられないものとなった。弟も調子の出ない自分に影ではかなり気を使っていた。また沢田さんのアドバイスにMARY ANNEさんの励ましがなかったら諦めていたかもしれない・・・。

今年は色々な人達との出会いがこのトロフィーと出会わせてくれたのだと思いたい。

また来年も会いたい、この川の魚達と素晴らしい仲間たちに!
釣った日の天候 Weather of the day: 曇り
水温・水温の変化など Water Temperature: 未計測
水量・水量の変化など The Volume of Water: 前日より落ち気味